平和というつながりの中で生きる。

20170809_03


 
長崎を故郷とする被爆三世の私にとって、
8月9日は特別な日だ。

同時に、ある苦しさを感じる日でもあるー
 
 

72年前の今日、私の祖母は
長崎で原爆の被害にあい、
ヒバクシャとなった。



祖母の家庭は貧しく、
ふかした芋をこしらえ、
街の家々を売り歩いては
生活の足しにしていたという。
 
 

8月9日も、そんな風に変わらぬ日常だった。



「芋はいらんですか」と、家の玄関先で
家主に話しかけていたとき、遠くの雲の隙間から
大きな飛行機が現れたのが見えた。
 

 
「お前たちのおっけん飛行機のきたやっか、帰らんか!」



罵声にも似た言葉をあびせられ、
近くの防空壕に逃げ込んだ直後、
原爆が長崎の街の上空で炸裂した。



その後の市内は、
川や道路に焼けただれた死体が溢れ、
まるで地獄のようだったと
祖母は涙ながらに語ってくれた。

 
 
私自身、祖母から被爆体験を
しっかりと聞くことができたのは、
高校生になってからのことだ。



長崎にある平和活動団体、
『高校生一万人署名活動』を
ご存知だろうか。



20170809_02




街頭に立ち、市民のかたへ
核兵器廃絶を求めた署名の協力を呼びかけ、
年に一度、国連欧州本部へ届けて
各国のリーダーたちへ核兵器廃絶を訴える
という活動だ。



平和への関心について、
この活動へ参加したことが、
私の原体験となった。
 

 
このように、8月9日が特別な日である一方で、
同時に、ある苦しさを感じる日でもあった。



その理由は、積極的に活動していた
高校生の頃とは違い、大人になったいま、



長崎の平和に対して、
当時の熱量を向けられていない自分に
向き合う日でもあるためだ。



あの頃の想いは、自分の中から
消えてしまったのだろうか?

 
 
ある日、本棚を整理をしていると、
署名活動の書籍が出てきた。



懐かしいと思って本を開いてみると、
そこに当時の寄せ書きを見つけた。



「戦争も核兵器もない世界を」という言葉を
囲むようにして書かれていた言葉はこうだ。

 
 
「平和というつながりの中で生きる。」



20170809_01



心のつかえが取れるように、
少し楽になった気がした。



長崎の平和教育が育んでくれたものは、
なにも核兵器廃絶だけではない。



テラ・ルネッサンスが取り組むような、
紛争被害者の貧困解決や地雷の撤去活動も
「平和のつながり」に内包されている。
 
 

テラ・ルネッサンスの活動だけではなく、
多くのNGO・NPOが取り組む活動も、



さらには、それらに寄せる関心や、
寄付などを通じた活動への参加も、
「平和というつながりで生きる」ことに
なんら変わりない。



こうやって、8月9日に平和関連の記事を
読んでもらうこともそうだ。
今の自分にできることでいい。
 
 

平和は、世界という場所には存在しない。
映画『この世界の片隅に』( http://konosekai.jp/
にならえば、『片隅』が意味する個人にのみ所属している。



誰でもない私という個人が、
ささやかでも関心を持ち続けること、
行動し続けている状態が、総和としての
『世界平和』を実現するのだと思う。
 

 
1945年8月9日、
長崎原爆を懸命に生き抜いた祖母。



悲劇の果てに紡がれた生の奇跡に感謝し、
今日の日を大切に生きたい。



背中を押してくれるのは、
アジア・アフリカの紛争被害から
立ち上がろうとする人たち、



日頃から私たちの活動を
応援してくれる人たち、
一人ひとりの想いだ。
 
 

明日も世界が平和でありますように、
私にできる、微塵の一歩を。
 

 
………………………
記事投稿/
PRチームマネージャー
小田 起世和


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