自立支援の実践/インターン滞在記34

自立支援の実践/インターン滞在記34

チョムリアップ・スオ!

インターンの佐野です。


家庭菜園や家畜銀行による支援活動は理論どおりに行くのか。

今回は、実践で運用する中で、どのようなことが起こるかについて

事例を紹介します。

Case 1

ニワトリが病気で大量に死んでしまう

(ニワトリは病気に弱く、伝染病で軒並み倒れてしまうことがあります。)


カンボジアでもワクチンによって感染症を防ぐ方法が取られていますが、例えワクチンを打ったとしても、多くの鶏が亡くなっているのが、カンボジアの現状です。


これまで鶏の飼育の指導をしてきた提携する農業の専門家であるサリー先生は、ワクチンも使って指導してきたけれども、全ての感染症を防ぐのが非常に難しいことも分かったといいます。


ワクチン接種も活用していますが、その前に健康な鶏に育てるために先生がカンボジア版のEMだと呼ぶ発酵させた薬草の給餌を勧めています。


持続的な支援に適していないことや品質にどのように影響するかわからないことも総合的に考えて、伝統的な方法で自然に飼育することを目指しています。


たくさん病気にかかってしまう家庭もあれば、育て方に詳しく元気に育てている家庭もあるため、育て方を理解し対処することで防げる場合も多いです。こればかりは実践あるのみ。


原因を探るとともに、予防するための知恵を「自治会」や日々の「世間話」からシェアする状態をつくっていくことで、住民参画のプロセスとともに一緒に歩んでいきたいと思います。

【特集】シリーズ現場最前線/カンボジア

Case 2

イヌが外敵と間違えてやぎを噛んでしまう

(番犬の役割を果たし、一家を外敵から守るイヌ)


たまに、子やぎを知らないイヌと勘違いするのか

噛みついてしまうことがあります。

(草を食べるやぎ)


写真をご覧いただいたとおり、確かに似てるんですよね。

イヌも番犬として外敵を家族から守る役割を果たしているだけなので、

こればかりはジレンマです。


でも、一度顔見知りになってしまえば、仲良く共存してくれます。

ただし、家畜は大切な資産です。

こうしたことがご近所トラブルを引き起こす種になることもあるため、

ケースによって見極めながら、必要があればオーダーメイド型の支援を検討します。


Case 3

やぎが流産してしまう

獣医の見立てでは、除草剤の影響で流産を繰り返す可能性が高いということです。

伝統的な自然農法を行っていたときには考えられなかったトラブルに繋がっています。

除草剤は数年間は残存して影響を及ぼすといわれています。


以前は、わざわざ除草剤を使わなくても、やぎが草をおいしく食べて掃除をして、

さらに、うんちが肥料となって土壌を肥やしていたのかもしれません。


そして、この土地に限らず、やぎが流産する除草剤で汚染された土壌から収穫した野菜を人間も口にする場合があること考えると、「あなたたちも生活や商品を選ぶところから見つめ直す必要があるよ」とやぎから教わっている気がします。

Case 4

交通事故にあってしまう

(ドライバーがアヒルの親子が道を横切るのを待ってあげている様子)


モータリゼーションの功罪です。

自動車がなかった時代には起こり得なかったことですが、こればかりは仕方がありません。

カンボジアのドライバーたちも、様々な危険予測をしながらの運転を心がけていますが、

特に、カントリーサイドでは速度があがりがち。

動物たちにとっても、人間にとっても安全な速度での運転を心がけて貰えると嬉しいですね。


Case 5

干ばつで野菜が栽培できない

今年は特に、一部のエリアでは雨量が少なく干ばつに悩まされています。


ロカブッス村では、みんなが使える「ため池」をつくることで、村人の機運が一気に高まりました。

(ため池の様子)


近くに川があったため、ポンプを使って水を引けるようにしたことがとても効果的でした。


ロカブッス村は、水の確保という点では比較的、地理的な条件には恵まれています。

一方で、近くに川がない場合、他の方法や強みを見つける必要があります。


例えば、地下水を水源として井戸から得ることが考えられますが、水質が植物に適していない場合もあるため、この場合は家庭菜園には使えません。


慣例として雨乞いをするなど、伝統的なお祈りの儀式もありますが、

現実には、それだけでは乗り越えられないこともたくさんあります。


そうした時に収入源の多様化が本領を発揮します。


不作の年こそ、資産である家畜を売り、お金に変えることで隣の村から野菜を得ることができるでしょう。こうして、近隣で”ないもの”を補い合うことができれば、簡単ではなくても生活ができます。


Case 6

野菜の実がならない

野菜も病気をするため、予防や対処の方法を知ることが大切です。

先日はかぼちゃがツルばかりで実がならないという相談がたくさん出ました。


これは、人の手で「人工授粉」をするだけで解決します。

しかし、知らなければ待っていてもなかなか自然受粉はしてくれません。


本来であれば、ミツバチたちが受粉を手助けしてくれます。でも換金作物の栽培により、農薬を使用する人が増え、森がなくなり、ミツバチたちが少なくなっているのは事実。


カンボジアでは、もともといるハリナシミツバチという針のないミツバチの養蜂を、ロカブッス村やサムロン・チェイ村、地雷被害者の家族にトレーニングし、養蜂を始めています。


私たちは養蜂によって蜂蜜が採れるだけでなく、野菜や果物などの収穫も、ミツバチたちのポリネーションと呼ばれる蜜を集める時に花を受粉させる役割から恩恵を得られるのです。


こうした知恵や技術もプロジェクトを通してお伝えしながら、将来的には村の自治会や世間話の助け合いの中でシェアを行い、次の世代へと伝えていくことで知恵を継承していくことができます。




このようなことが、実践していく中で起こってきます。


テラ・ルネッサンスとしては、生き物を相手にした自立支援活動を展開している限りは、起こってくる現象として織り込んで考えるべきだと思っています。

特に、プロジェクトのスタートから軌道にのるまでの間は我慢が必要でしょう。


村人同士で知恵をシェアし合いながら”Trial and Error”小さな失敗小さな成功体験を積むことで、育て方の技術が身につき、コミュニティのより強靭でしなやかな自治が醸成されます。

(ロカブッス村:自治会の様子)


みなさまからのご支援で、継続的な支援活動を届けることができているため、

適宜対応しながら、日々、生活の向上のために必要なプロセスを見守ることができています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

これから、冬季募金キャンペーン番外編として、

【シリーズ現場の最前線奮闘するカンボジア人スタッフたち】を順番に紹介していきます。

http://terrarenaissance.blog.fc2.com/blog-entry-2905.html


是非、カンボジア人スタッフの応援隊になっていただければ嬉しいです。


記事執筆/

アジア事業インターン 佐野 光平 

 

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テラ・ルネッサンスでは、冬季募金キャンペーン2017を行っています。

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10,000円の寄付で、

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□ 30,000円の寄付で、

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寄付は税控除の対象になります。

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